プロフィール

Author:花れんげ
思いついた言葉を書き連ねています。
言葉の色、形を感じて身をゆだねている時は幸福かも。

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この世に別れを告げるとき
面白かったと言われたい
思う存分だったから
よかったねと笑われたい

つまずいた石は川に投げて
折れた傘はダンプに轢かせよう

誰も見ていないようなとぼけた笑顔を
最後にみんなに捧げたい


この世に別れを告げるとき
あいつの涙は汚いと
何も見ないで不愉快だと
苦く苦く笑われたい

端に立ち

ゆらりと揺れて
体を投げれば
はるか落ちてゆく

そんな端に立ち
天空をあおぐ

踏み切った瞬間
羽が生まれないだろうか

うずくまる

言ってしまえばいいのだ
口に出してしまえばいいのだ

そうできれば
どれほどよいか

苦行をするつもりもないのに
歩を踏み出すほど
肩に積まれていくものは重くなる

苦行をするつもりもないのに
動けばそれだけ
何がしかのものが加わってゆく

言ってしまえばいいのだ
口に出してしまえばいいのだ

助けてくれと

小さくつかんだら

何でもいい

何でもいいから
小さくつかんだら
それを大事に持ってゆこう

指の端からすり抜けそうなそれを
ぎゅっと握りなおして
いつか手の中は汗が吹き出しても

きっとそれは
熱くなって
酸素と融合して
点火して
手の中で炎を育て
私を燃え上がらせるのだ

小さくつかんだものが
天空に赤い影を広げていく


何でもいい
何でもいいから
小さくつかんだら
そいつを離すな

日常のことに

日常のことに追われながら
いつも前を意識しながら
目の端に写る影の意味を
通り過ぎた後に自問する

それがもしも
全く違う地平へ
繋がるものならば

せめてその色だけでも
輪郭だけでも
覚えておこう

駆け戻って
手を取って
話しかけることができないのならば
せめて
においだけでも
覚えておこう

そして
一人の胸のうちに
大切に置くのだ
それが
温まって
目を開けて
いつか
低い天井を打ち破って
こぶしを空にかざすまで


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